転がる石はまろくなる。

オンボロと小自然と。

誰が新しい風を吹かすのか。

75年前の敗戦時、日本中の人たちはどんな思いで焼け野原に立っていたのだろうか。『敗北を抱きしめて』(ジョン・ダワー)では「虚脱」とした。いっぽう、当時中学生だったある人は「虚脱なんて言ってる場合じゃなかった」と回想するから、実態は様々だったのだろう。

資料未確認で記憶だけで書くから不正確かもだが、そのとき吉田茂は「おれの時代が来た」と意気揚々とした手紙を知人に送った。実際、それまでは一外交官に過ぎなかった吉田茂外務大臣から総理大臣となり、アメリカの占領下、戦後日本のベクトルを定めた。

新型コロナウィルスの感染拡大で世界中が不安、絶望、死の恐怖に脅かされている今だからこそ、明日に向かって新しい風を吹かそう。75年前の吉田茂のように、新しい時代をつくろう。

感染拡大防止に最大限の注意を払いながら、この「焼け野原」で夢を語り、前へと進もう。