転がる石はまろくなる。

オンボロと小自然と。

小さな暮らし。

いい天気だ。11月もなかば過ぎだから晩秋なんだけど、空はよく晴れて、暖かい。日を浴びて、近所をしばらく歩く。

庭のメダカの世話は毎朝の日課だ。越冬が難しそうなチビはこの時期、室内の水槽に移す。引越し作業は先日やったところだが、移しそこねていたチビを2匹発見。水槽は水温が20度まであがっていて、庭の池─といっても本当の池ではない─とは8度も水温差が出てしまっているから、時間をかけて水温をなじませてから、チビを移す。案外と時間がかかってしまったが、チビはしばらくじっと様子をうかがった後、水槽のなかを泳ぎ出す。同じくらいの大きさのチビばかり16匹の水槽だ。楽しくやってくれ。

近所の図書館に行く。小さな図書館は冊数が限られる分、仕入れのセンスが問われる。ぶらぶらしてたら、スチュアート・ダイベックというシカゴの小説家の短編集が目にとまる。大きな図書館やら本屋やらアマゾンやらでは、なかなか無い出会いだ。1冊借りる。

ぼくらの毎日は、他愛もない小さな出来事から成りたっている。その出来事ひとつひとつの先に未来がある。という意味で、未来はぼくらの手の中にある。誰かの薄っぺらい妄想的言動のなかにあるわけではない。

小さな暮らしを、これからも生きていく。