転がる石はまろくなる。

オンボロと小自然と。

埼玉は、いいところだ。

なんといっても埼玉の一番いいところは、全国屈指の「ゆるさ」にあると僕は思う。映画「翔んで埼玉」は、埼玉の「ゆるさ」なしにはありえない。よそ者をよそ者扱いしない田舎って、埼玉以外にどこかあるだろうか。いろんなルーツを持つ人たちが、何気なく雑多に、普通に暮らせるのが埼玉。

愛知県三河地方の管理教育で痛めつけられて育った僕は、大学時代を千葉と東京で過ごし、卒業後1年間は千葉、あとはずっと埼玉で30年以上暮らしているから、もはや生まれ故郷よりも馴染んでいる。

埼玉は、秩父地方を除けば基本、平地ばかりなので、車があればぐるっと360度、どこに行っても何かしらのお店だったり、ちょっとした観光地だったりがあるのもうれしい。ま、観光地はちょっとしたものしかないのだが。

お店も、いまは各所に家族経営の小さなお店が新しくできていて、みな地元密着で、なじみのお客さんで身の丈経営をしているのが好ましい。地価の高い東京の繁華街だとスクラップアンドビルドが激しく、いまだとインスタ映えとかのエグい商売で一見の客を集めて荒稼ぎというパターンが主流だろうが、そういうのが埼玉は薄い。飲食店の味もいい。ちなみに埼玉は小麦の生産が盛んで、うどんに関しては意外と名店が多い気がする。しかも、地価が安くて注目度も低いから、おいしい料理を手ごろな値段で、ゆっくりと味わえるお店が多い。

埼玉の唯一ダメなところは、終電が早いところだ。これはとくにJR東日本はなんとかして欲しい。なんで神奈川方面が遅くて埼玉方面が早いのだろうか。→もしかして埼玉県民があまり働かないからか?

ともかく、埼玉はいいところだ。いいところだと言ったところで他県からそんなに人口流入もないので、いつまでたってものんきでいいところだ。