転がる石はまろくなる。

オンボロと小自然と。

小さな物語に支えられて。

インスタを見るのが日課だ。最初は芸能人のアカウントを興味本位でフォローしていたが、次第に飲食店などのアカウントのフォローが増えた。多くは個人や家族で経営する小さなお店。このコロナ禍でどこも大変だけど、各人が胸を張って営業を続けているさまに、僕は支えられている。

図書館でふと目にした、文月悠光『臆病な詩人、街に出る』を借りて読んでいる。この著者も、街でささやかなファイトをしていたようだ。そのさまに僕はエネルギーをもらった。

いまの僕を支えているのは、大資本が作り上げた大きな物語ではなく、目に見える一人一人の懸命かつささやかな戦いだ。世界中で無数に繰り広げられている戦いだ。

僕の小さな庭でも、小さな生きものたちが静かに生き延びようとしている。全てが生き残れるわけではないが、全ての生きものたちが死ぬまで生きることを諦めない。

彼らの生きる姿も、僕を支えている。