転がる石はまろくなる。

オンボロと小自然と。

「何でもすぐわかる」の闇。

昨夜つけていたテレビの番組で、旅先で出会った体の時計修理人に対し「やり甲斐は何ですか」と質問していた様子に違和感を感じた。

初対面の、よく知らない人に対する質問ではないし、答えるほうも困るだろうな。とはいえ、大人はこういうときテンプレート的な答えをするから、表面的には問題なく進行するんだけど。

でもこれ、「何でもすぐわかる」がベースになってる質疑と視聴なんだよな。日本社会に深く浸透するテレビというメディアはこの「何でもすぐわかる」を売りにしていて、だから視聴者(すでにその大半は高齢者)は世の中のことを何でもわかっているような錯覚に陥っていて、それが現在日本社会の根深い問題ではないかと思ったりする。

ヤフーニュース的な大衆的ネット社会もこの「何でもすぐわかる」に基づいている点ではテレビの延長にすぎなくて、だからちっとも面白くないんだけど、この「何でもすぐわかる」錯覚で成り立っている日本社会はある意味で面白いんだけど、その先は奈落の底だと思うから、やはり別の未来を志向したほうがいいと思う。

そういやコロナも、今朝の朝日新聞

東京都内で感染者数が増えた要因として考えられるのが、人出の増加だ。

と、もっともらしく書いてるけど、未だに「考えられる」ってクッションつけて書いてるのがある意味で面白い。わかってないのに、わかったふり。記者ならちゃんと詰めて書きなさい。